オースティン・カスタム・ブラス製、トランペット用。
ACBの中でもモネットやロータスのようなモダンなデザインのカスタムリザーブモデルで、ブラッシュドの金メッキ仕様。
刻印は”Christian”で、現代アメリカのジャズシーンでもトップクラスのトランペット奏者の1人、クリスチャン・スコットのモデルだと思われます。
クリスチャン・スコット氏は太くハリのある素晴らしく野太いトーンが特徴ですが、まさにその唯一無二の音色を裏付けるような、絶妙のバランスのマウスピースだと思います。
クリスチャンスコット氏が愛用していた、モネットB4LDS1に似た内径、カップですが、内径はB4系よりごく僅かに小さめでバック3Cぐらいの内径に感じます。(とはいえ、リム内側が滑らかなため、比較がなかなか難しい形状です。)
カップはモネットB4L、バックEカップぐらいかと思います。
また、リムは内外共に少しラウンドしており、口当たりと柔軟性に優れます。
音色はまさにクリスチャン・スコットの音のような、野太いジャジーな音色で、スピードのある息を入れると、とてもエッジのある、エレクトリックなバンドでも埋もれない強い音が出ます。
一方、ソフトにゆっくりと息を入れた際は、ハードバップ時代のコンボを彷彿させるような、柔らかで太いトーンが出せます。
ある程度繊細な息のコントロールは必要ですが、非常に表現の幅が広いと感じます。
また、ハイノート、強い音が、ノーマルなマウスピースよりもかなり楽に吹ける印象で、クリスチャン・スコット氏のパワフルな演奏の理由が分かるような効率の良さが素晴らしいです。
氏のように、しっかりと吹き込んだ時の気持ちよさ、レスポンスは素晴らしいものがあります。
浅めの割には低音が豊かに鳴らせるのも、カスタムリザーブのスロート、バックボアのオープンさが良い影響を与えているのかも知れません。
又、全般的に、モネットのプラーナや、ARレゾナンスのような、低音がしっかりしており、キンキンしてないのに、その上のサラサラとした成分はたっぷりと含まれた、現代的な音色を持っています。
これはカスタムリザーブシリーズ全般の特徴なのかも知れません。
ACBのebayのショップから新品で購入しました。
多少の使用感はありますが、実際の演奏に全く支障ないコンディションです。
かなり入手困難なモデルです。
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